背中を使って球速アップを目指そう!使い方とトレーニング

突然ですが皆さんは投球の際背中を使う感覚はありますか?背中を上手に使う感覚、扱い方を知る事で投球のパフォーマンスを大きく変化させる事が出来ます。今回は背中の使い方とそのためのトレーニング方法を紹介します。

先ずは背中の使い方を理解する事

背中を使うとは?

先ずは背中の使い方を理解する必要があります。背中は後ろから見ると真ん中に縦に背骨が通っています。そして左右の上部に肩甲骨という骨があります。肩甲骨は肩関節の動きと連動して動きます。例えば腕を上げる動作でも、肩関節の動きに合わせて肩甲骨が回転し、それに伴い背中の様々な筋肉も連動します。肩甲骨周辺は肩甲骨を各方向に動かす為に必要な筋肉が付いているため、ストレッチやトレーニングでも腕の方向を色々な角度で使いながら鍛える必要があります。肩甲骨と腕を連動させる事が背中を使うの第一歩です。

次に背骨の使い方ですが、背骨は使うというより脱力する事が重要です。そうする事で“しなり”が生まれ、そのしなりが四肢(腕や脚)を振り回す事につながり、末端が速く動くという仕組みです。そして脱力する為にはバランス良く立つ事がポイントです。

ボールを投げる際、握っているのは指ですから、投げるという行為は肩や腕で行うものだと思いがちですが、実際は腕は肩甲骨と連動させて背中を使って投げる必要があります。つまり背中を鍛える事は出力を高め、より速くより強くボールを投げる事につながるのです。

背中で投げる感覚を身に付けよう!

背中が投げるという動きに密接に関わっている事が分かったと思いますが、それではどのような感覚を持つべきなのか?少しイメージを説明していきます。

初めに背中が使えていない人の多くは背中の筋肉が極端に弱いというのが原因です。また先程も書きましたが、背中が使えるという事は力を抜く事が出来ると同じです。ですから「背中で投げる感覚を身に付けよう!」と述べていますが大切なのは“脱力”です。ですから日頃の姿勢が悪い場合も背中を使う事が出来ません。

ではこの背骨のイメージに非常に近いものを紹介します。それは釣り竿です。釣りを行う際に使用する釣り竿ですが、釣り竿を人に例えて考えてみましょう。まずは釣り竿の持ち手の部分です。これは人間で言えば脚や股関節の部分です。重りは頭、エサや針は腕や手などの末端の部分です。そして背骨に該当する部分は釣り竿の本体の部分になります。釣り竿を振った時に最もしなる部分ですが、この部分が脱力できずに固まっていたら、先端は上手く飛んで行かないか、途中で本体が折れてしまうでしょう。

脱力する為にはバランスが重要ですが、それに関しては過去に触れている記事がありますので、詳しくはそちらをご覧ください。

背中で投げるために必要なトレーニング

それでは背中を強くするためのトレーニングと練習法そしてストレッチを紹介したいと思います。
トレーニングの内容については以下の動画を見ていただければと思います。

僧帽筋を鍛えるトレーニング


このトレーニングは僧帽筋の中でも下部の部分と菱形筋という肩甲骨を背骨に向かって引き寄せる筋肉を鍛えるものです。是非チャレンジしてみてください。

鍛えた筋肉の使い方

次にトレーニングで鍛えた筋肉を上手く使うための練習法を紹介します。
それはジャベリックスローです。ジャベリックスローとは、槍投げの槍のような器具を使って行う練習ですが、サッカーボールやハンドボールなどでもある程度代用出来ます。普段投げているボールと形状や重さの違うものを使って投げる事によって全身の力を上手く使って投げなければなりません。腕の力に頼る事なく背中を使って投げる感覚を身に付けていきましょう。

ジャベリックスローに関してはオリックスバッファローズの山本由伸投手が練習で取り入れていることで有名だと思います。山本投手も全身の力を上手く使って投げる事が重要だと以下の動画で話しています。キャッチボールをする前などに行うと効果的ですので、繰り返し行って背中を使って投げる事を身に付けましょう。

柔軟性を高める事もPoint

最後に柔軟性を向上させるストレッチを紹介します。柔軟性の向上は脱力をするために必要不可欠なことです。是非やってみていただけたらと思います。

  1. 四つ這いになって手を肩幅より少し開く
  2. 肘が外側にいくように曲げて胸を地面につける

【Point】顎を付けずに胸をつける事

  1. 四つ這いになって手を前に伸ばす
  2. 手を伸ばしたまま胸を下げていき胸を地面につける

【Point】お尻を引いてしまわない事。膝〜お尻を垂直に保ちましょう。

この2つのストレッチを行い背中の柔軟性の向上させましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。背中に対する意識が変わったのではないでしょうか。背中に対する意識を持っていなくても投球の中で無意識に背中の筋肉は使われるものです。しかし今回の記事で紹介したような背中のトレーニングを繰り返し行う事でさらに背中を上手く使い、パフォーマンスの向上を期待する事が出来ると思います。投球の考え方を変化させるためにも背中で投げる意識を身に付けましょう。

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