以前伸びる選手と伸びない選手についてご紹介しましたが、今回は指導を受けた際にそれを活かせる選手と活かせない選手の違いがどこにあるのか?という視点でお伝えしていきたいと思います。
目次
指導されても中々出来ない選手の特徴①
真面目に取組んでいるのに…
一番良く無いのは分かっていなくても返事をしてその場をやり過ごしてしまう選手。1対1もしくは2、3人のグループ練習などで指導を受けた際は指導者の目も選手全員に行き渡ります。これがチーム単位になるとどうでしょうか。本来あるべきでは無いのでしょうが、指導する側も人間です。みんな分かってる?大丈夫?本当に大丈夫?と声を掛けたとしても、本当に全員がキチンと理解出来ているか確認する事は出来ません。相手が大丈夫!と言ってしまえば、話は進んで行きます。その時は全体の流れを止めないために分かったフリをしていたとしても、後から時間を見つけてもう一度説明して欲しいと言ってくる選手は上達します。ですがそのまま放置してしまい、結局何の話だったのかイマイチ理解出来ていないまま放置してしまう選手は成長出来ません。
対処法:疑問を放置しない
この練習はどのような意味があるのか?これをすればどうなるのか?指導を受けていれば色々考える事があるでしょう。引っかかった事を放置してしまうと、時間が経ってしまい記憶も曖昧になります。ですから指導を受ける時は簡単にメモを出来るようにグラウンドにメモ帳などを持ち込む習慣をつけましょう。練習中にメモを取るのが難しい場合は、少しでも記憶に残っているうちにメモに残し、早い段階で質問する事を心がけましょう。
指導されても中々出来ない選手の特徴②
誤変換してしまう
自分なりに解釈をする事は決して悪いことではありません。ですが技術の指導の場合それが悪い方向に働く事もあります。賢い選手に多いのですが、1を聞いて3、5、10と予想してしまう。話を聞いていけばある程度その先が見える事もあると思います。その時に良く無いのが自分の経験等を元に自分なりに解釈をしてしまう事。そうなると指導者が伝えたい動き・使いたい筋肉と全く別の動きや筋肉の使い方をしてしまいます。人の身体は多くの筋肉や関節が連動する事で動きます。その中の一つでも違う動きをしてしまうと、同じ結果は得られません。ですが話を最後まで聞かずに(聞いているつもりでも自分の中で変換してしまって)理解したつもりになってしまうと中々上手く行きません。しかも自分では理解しているつもりなので、どこが間違っているのか発見するのにかなりの時間を要する場合も多くなります。
対処法:擦り合わせを行う
自分なりに解釈をしてしまう事が全て悪いとは言いませんが、自分なりに解釈した事を指導者の伝えたかった事と擦り合わせる事無く続けてしまうと上記のような事が起きる可能性があるので指導者の方と必ず擦り合わせをしておきましょう。そこで自分の解釈が間違えていた事に気付く事が出来ればパフォーマンスアップにつなげる事が出来るでしょう。
指導されても中々出来ない選手の特徴③
身体が思うように動かない
次は思い通りに身体を動かす事が出来ない選手について。例えばマット運動や他の種目などをした時に、普段の動きからは想像も出来ない程下手な選手がいます。でも野球だけやっている分にはかなり高いパフォーマンスを発揮する。こんな選手は自分自身の独自のリズムや今の自分の身体に合ったフォームを見つけている可能性があるので注意が必要です。元々器用では無いので指導されたとしても中々身に付かない。指導する側から見るともっと改善の余地があり、修正したら更に高いパフォーマンスを発揮するのではないか?と考えるでしょう。ですがリズムやバランスが変わると、本来の良さも消えてしまう可能性があるのが怖い所です。
対処法:身体を操る能力を養う
身体を操る能力を高めるためには器械体操やマット運動がとても重要になります。これらの運動は自分の身体を上手く操る事が必要になるからです。本来であれば幼稚園や小学校の間に身に付けておくべきなのですが、何歳から始めても遅すぎるという事はありません。習得に時間はかかるかもしれませんが、根気強く取り組む事で自分の身体が動く仕組みを理解する事が出来るでしょう。
まとめ
今回は指導を受けた際に活かせる選手と活かせない選手の違いについてご紹介しました。ですがここでご紹介したもの以外にもう一つ重要なコツがあります。それは思い切って自分の感覚を一度捨てて全力でやってみる事です。例えばコップに絵の具を溶かして色のついた水を作ったとします。ここに少しずつ水を加えて行くと、透明になるまでにはどれくらい時間が必要になるでしょうか。それよりも一度色の付いた水を捨て、コップを洗って新しく水を入れる方が早いと思いませんか?
またやってみた事が合わなかった時、徐々に変化させていった選手は元に戻すのにも時間がかかります。これに対して思い切って一気にやった選手は合わないと思った時にすぐに戻す事が出来るのです。
この記事の内容は全て私の独断と偏見によるものですが、ある程度思い当たる方もいるのでは無いでしょうか。この記事が少しでもそんな方の参考になればと思います。