ピッチャーの球速が上がる!○○○を鍛えて骨盤を安定させよう

2022.May 公開
2022.Aug 更新

この記事の内容

○球速を上げたい
○コントロールを改善したい
○力んで腕を振ってしまう

以上のような事が当てはまるなら中臀筋を鍛えましょう!という内容です。
では中臀筋を鍛える事でピッチングにどのような影響を与えるのか、順番に解説して行きます。

中臀筋とは

中臀筋は股関節の外転(外に開く事)や股関節を安定させ、骨盤を安定させる役割を担う筋肉です。
野球は前後だけでなく横向きの移動が多いスポーツなのでかなり重要な筋肉と言えるでしょう。

中臀筋を鍛えるメリット

骨盤が安定すると力が伝わる

中臀筋を鍛えると足を上げた時に骨盤が安定し、地面からの反力をしっかり受ける事が出来るようになり球速アップにつながります。中臀筋が弱いと骨盤がグラグラしてバランスを取る事が難しくなるので体重移動の方向がバラバラになってしまいます。つまり球速が伸びない原因やコントロールが安定しない原因になるという事です。

肩や肘のケガを減らす事につながる

球速が上がると腕を振る速度は速くなります。すると肩や肘をケガするリスクは上がりますが、骨盤が安定する事でケガのリスクを減らすことが出来るという研究結果も発表されています。

肩や肘のケガのリスクを軽減するためには腕を振るのではなく、体全体のしなりを上手く使う事が必要です。下の記事はしなりを生むための背中の使い方に関する記事ですので、興味のある方は一度ご覧ください。

下半身を上手く使う事が出来る 

球速を上げるためにはスムーズな体重移動が必要です。スムーズな体重移動が出来なければ上半身で力んで球速を上げようとしてしまい、体が前に突っ込んでしまったり、体が開いてしまいます。体が突っ込んだり開いてしまうとボールに力が伝わらなくなってしまいます。加えて体が開いて腕が遅れてしまうと肩や肘への負担も大きくなり、野球肩や野球肘と呼ばれるケガのリスクも大きくなりますので、中臀筋をしっかりとトレーニングする事をオススメします。

大きな爆発力を生む原動力に

中臀筋を使って股関節を外転するにあたり、もう一つ鍵になるのが大腿方形筋という筋肉です。この筋肉は股関節を外旋するために働く筋肉なのですが、中臀筋と大腿方形筋を合わせて使う事でしっかりと軸足の膝を残したままステップを切る事が出来るようになります。そうする事で前足が着地する前に骨盤が開き始めてしまう事を防ぎ、トップ〜リリースまでの腕が加速する距離を稼ぐ事が出来るようになります。この距離をしっかりと稼ぐ事で、より速くより強いボールを投げる事が出来るようになります。

中臀筋のトレーニング

それでは実際にどのようにして中臀筋を鍛えていくのか。オススメのトレーニングを紹介します。
使用するのはDAISOで販売されているトレーニングチューブ。スポーツ用品店や通販サイトでも様々な種類のものが販売されていますがこれで十分です。

  1. 両足を輪の中に通しチューブを膝上まで上げる
  2. 両足を肩幅よりやや広いくらいに開いて腰を落とす
    (目安は太腿の裏側が地面と平行になる程度)
  3. 片方の足を横に踏み出す(ステップ動作)
  4. もう片方の足を最初に踏み出した足に寄せて2の形に戻る
  5. 3・4を繰り返しながら横に歩く

要するにカニ歩きのようになりますが、これだけでかなりの負荷を感じるでしょう。
10m程度の往復目安に、以下の注意点を守りながら出来る本数だけやりましょう。

【特に注意すべき点】

  • 反動をつけない
  • 真横に進む
  • 踏み出す足の勢いではなく残っている足の中臀筋を使う
  • 骨盤が水平に保たれたまま行う

まとめ

球速が上がるという事は野球選手としての可能性を大きく広げる事にもつながります。今回は中臀筋を鍛える事のメリットをいくつかご紹介しましたが、ボールがシュートしてしまったり、スライダーしてしまうなど球質が安定しない場合も中臀筋を鍛える事で改善する選手もいます。
またクイックモーションが苦手など、ピッチャーとしてのスキルに問題がある場合も中臀筋を鍛える事で解決できる場合もあります。つまりピッチャーには必須の筋肉ですので、是非鍛えてみて下さい。

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