今回は球速アップ・飛距離アップ・走力アップに欠かせない“股関節”についてお話しします。
- 球速を上げる
- 飛距離を伸ばす
- 足を速くする
- 高く跳ぶ・遠くに跳ぶ
など野球においてあらゆる場面で効果を発揮しますので日々のトレーニングの中でも意識して強化すべき所です。
目次
球速・飛距離・走力アップの鍵
股関節の屈曲と伸展
股関節は球状関節という種類の関節で、あらゆる方向に動かす事が出来る関節です。
その動きの中に屈曲と伸展という動作があります。
写真を見ていただければわかりやすいのですが、膝が前に上がっている左足の股間節は「屈曲」しています。
一方地面を蹴って伸びている右足の股関節は「伸展」しています。
走る動作はこの屈曲と伸展の繰り返しであり、後ろ側の足の股関節の屈曲と伸展のスピードとパワーが球速や飛距離と大きく関連しています。
人の体が動く仕組み 地面反力
これは以前の記事で書いた内容ですが、人が動く(移動する)ためには地面を押した力(作用)に対し、地面からの反力(反作用)を使っています。
これらの力は体幹部から股関節を通じて足の裏に伝えられています。ですから股関節をうまく使う事が出来ればより速く、より強く動く事が出来るのです。
詳しくは下の記事で確認してみてください。
下半身の安定性
固い地面と柔らかい地面ではどちらが出力を上げられるか
例えば舗装された道路と砂浜をどちらも全力で走った場合、どちらが速く走る事が出来るでしょうか。
ほぼ間違いなく舗装された道路のはずです。理由は上記した地面反力に大きな差があるからです。
硬い地面は押した分跳ね返してくれますが、柔らかい地面は力を吸収してしまい、跳ね返りが弱くなります。
これと同じで脚の安定性が低い場合、せっかく生み出した力を地面に伝える事が出来ず、股関節や膝関節、足関節などで力をロスしてしまいます。つまり球速を上げたい、飛距離を伸ばしたい、速く走りたいと考えるのであれば、下半身を安定させる能力を高めて、生み出した力をロスしない事が重要になるでしょう。
下半身の安定性を高めるトレーニング
先ずは片足10回×3セットを目安に取り組みましょう。初めのうちは重りを持つ必要はありません。
この時に重要なのが足の裏のどの部分で地面を踏んでいるか。安定してバランスを保てる場所を探しながらやれば、そのままピッチングやバッティングの動きにもつなげる事ができます。
ポイントは力を逃さない事
今回紹介したトレーニングは繰り返し行う事で股関節を上手く使う事が出来るようになりますが、更にパフォーマンスを上げるために意識しておきたいのが力の方向です。
踵から爪先(靴)の方向、爪先と膝の方向、足が入れ替わる時の前後の動きの方向など意識して見ると思った以上に曲がっている人も少なくありません。
(写真は左右同じ画像ですが、赤の矢印のように足がずれていないかチェックしましょう)
まとめ:取り敢えず股関節!
色々なトレーニングに取り組んでいるかもしれませんが、体全体を使うトレーニングをする上で股関節の使い方は絶対に重要なポイントになります。
先ずは股関節をしっかり強化してから他のトレーニングに取り組む事でそのトレーニングの効果も上げる事ができるでしょう。
是非お試しください。