前回の記事、中高生にスライダーやカット系をオススメしない理由の第二弾です。
投げ方によっては負担が大きい
トップが下がると変化が良くなる?
大きく曲がるスライダーを投げようとした場合、腕のアングルを少し下げて引っ掛けるように投げると投げやすくなります。ですがこの投げ方は肘や肩を痛めやすいので注意が必要です。
また腕が上がる前に体が回り始めることにもつながりやすく、そうなると腕が出てきづらくなるため体を開いて上半身で無理やり腕を出そうとする選手も少なくありません。
球質悪化で悪循環に・・・
上記のようにフォームが崩れてくると、当然ストレートの球質が落ちてきます。
ストレートの質が落ちると、今まで空振りが取れていたボールがファウルになったり、ヒットになる確率も増えてきます。
そうなると更に変化球を多投せざるを得なくなり、肩や肘への負担は大きくなってしまいます。
『抑える能力』が伸びない
打ち損じたのか抑えたのか
最近ではアマチュアの選手でも150km/h以上のボールを投げる選手が続々と出てきています。
そんな時代だからこそ、“かわす”事だけ長けていても早い段階で限界が来てしまいます。
打者のレベルが上がるにつれて相手の打ち損じを誘うための駆け引きは絶対に必要になるのですが、それだけでは通用しなくなってしまいます。
ですから先ずは強いボールで相手を抑える事を意識して練習に取り組みましょう。
まとめ
身体的にも技術的にも未成熟である年代の選手にとって、スライダーやカット系のボールは大きな武器になりますが、一方でケガなどのリスクも高まります。
育成年代の一番の目標は長く活躍出来る選手を育てる事。もちろんその為に勝つ事も必要ですが、将来的に必要な能力を伸ばす事こそ最重要課題として考えるべきでしょう。