プロ野球選手になりたい小中学生は何をすべきか?

この記事の内容

○いつ活躍したいのかを考える
○スポーツが上手いとはどういう事か理解する
○とにかく最優先で取り組むべき事

いつ活躍したいのかを考える

小中学校でスーパースターである必要はない

突然ですが大谷翔平選手の小学生の時の成績はご存じですか?中学生の時は?
少年野球の頃の映像もテレビで流れる事がありますが、確かに体も大きく速い球を投げていたようです。
でも各大会の成績まで詳しく知っている人は少ないでしょう。今世界一有名な野球選手と言っても過言では無いレベルの選手でさえ、小中学生の頃の話はその程度なんです。

プロ野球選手になるために、小中学校の指導が必要ないとは言いません。むしろその時期に基礎体力や身体操作能力が伸びるような練習を行う事はその後の野球人生において非常に大きな意味を持ってくる事は間違いありません。ですが現状は年間を通して毎週のように大会が行われ、平日は大会に向けての練習をするチームが多く、本当に必要な練習が後回しになっているように見えます。

各年代の『大事な試合』の価値を考える

「この大会に向けて頑張って来たから」「最後の大会だから」「全国大会が・・・」選手や指導者からだけでなく保護者の方を含めてこのような相談を受ける事もあります。
確かに今目の前で起きている事に最善を尽くす事は大切かもしれません。ですがその為に5年先、10年先の選手の可能性を狭めてしまう事は本当に正しい事でしょうか?
進学したい学校によってはスポーツ推薦の基準に【◯◯大会または同様の大会でベスト◯以上】と書かれていてどうしてもその基準をクリアしたい!という場合もあるかもしれません。
そんな場合は多少無理をしてでもその試合に懸ける事も理解できますが、それほど重要な試合は本当に少数で、1年間に何度もあるようなものではありません。

スポーツが上手いとはどういう事か理解する

イメージした事が再現できる

競技成績が良い選手は多くの場合“頭でイメージした事を体現できる”という特徴を持っています。
もう少し簡単に言えば、打とうと思ってスイングしてボールを捉える事が出来るという事です。
例えばトスバッティングのように遅めのボールに合わせるだけのスイングであれば上手く当てられる確率は上がるでしょう。ですが試合で活躍する為には相手が打たせまいとして投げてきたボールを出力を上げて強くスイングして捉える事が出来なければいけません。

イメージと現実のギャップを小さくする

出力を上げた時に上手くいかない選手の最大の原因は自分のイメージと実際の体の動きとのギャップです。
プレー中は自分の体の動きを目で見て確認する事は出来ません。そのため動画を撮影して自分がどのように動いているのかを映像で確認しなければ自分のイメージとのギャップに気づく事が出来ません。
ですから指導する時には実際にどのように動いているか、イメージ通りに動けているか確認してもらう事を意識しています。

とにかく最優先で取り組むべき事

小中学生の間に優先すべき事は以下の2つです。

  • 身体を大きく成長させる事
  • 身体操作能力を高める事

この記事では身体操作の重要性について少し掘り下げて来ましたが、やっぱり一番大切なのは食事と睡眠です。野球にも階級があれば関係ないのかもしれませんが、現時点では165㎝の選手も190㎝の選手も同じグラウンドでプレーしています。となるとやはりある程度の身体の大きさがある方が有利なのは間違いありません。(あくまで有利というだけで必須ではありません)
中にはMLBで活躍するアルトゥーべ選手のように小柄でもホームランを量産出来る選手もいますがやはり身体の大きな選手の方が確率としては高くなります。

背を伸ばす事は成長期にしかできない

技術や体力は大学生になっても社会人になっても伸ばす事は出来ます。むしろ知識や思考が成長するためより効率的に成長するでしょう。一方で成長期が終わってしまうとトレーニングで筋肉量を増やす事は可能ですが身長を伸ばす事は出来なくなります。
平日に練習時間を確保するのが難しいからと言って、週末に早朝から試合に行き、帰って来てから夕方まで練習・・・そんな事をしても技術は伸びません。
本当に今必要なのか?その選手が将来活躍する為には何を伝えるべきなのか?しっかり考えてあげましょう。

小学生は21時までに就寝!

身長は遺伝だから・・・と諦めてはいけません。
私にも6年生と4年生の息子がいますが、身長は165㎝(53kg)と155㎝(45kg)とまずまずの身長になっています。因みに両親の身長は172㎝と161㎝です。
取り組んだ事といえば、睡眠に関しては小学校低学年までは21時までには必ず寝るように20時半ごろには布団に入るようにしていました。高学年になり30分ほど遅くなっていますが、それでも22時になるのは週末の金曜日と土曜日くらいです。
食事に関しては食べる事が嫌いにならない事が絶対に重要です。
小学生になるまでは好き嫌いもOK。小学生になると給食があるため、外では出された物は全部食べようという約束のもと、とにかく好きなものだけでもいいのでたくさん食べる事を目指していました。
また一度に多く食べる事が苦手な場合はダラダラ食べる事はせず、何度も食べてOKにしていました。(妻の協力があってこそ実現できたわけですが)
あくまで一例でしかありませんし、今後どこまで伸びるかは分かりませんが、参考にはなると思います。

まとめ

今回はプロ野球選手になりたい小中学生は何をすべきか?というタイトルで進めて来ましたが、しっかりお伝えしたいのは以下の4つです。

  • いつ活躍したいのか?を考える
  • スポーツが上手い人はイメージと現実のギャップが小さい人
  • イメージと現実のギャップを埋めるのは身体操作能力
  • 成長期は睡眠と食事が優先!

成長期には身体が大きくなる事でどんどんバランスが変わってしまうため、出来ていた事が出来なくなることもあると思います。無理をしすぎると思わぬ大きな怪我につながる事も考えられます。だからこそ身体の変化や違和感を本人からの自己申告に任せる事なく、周りの大人が気付いて早めに対処する必要があります。
焦ることなく、一人一人のペースに合ったスタイルで成長を見守りましょう。

PAGE TOP