スポーツに限らず、勉強や音楽など様々な分野に於いて同じ内容に取り組んでいるにも関わらず、必ず伸びる人と伸びない人が存在します。もちろん人それぞれ得意な分野と不得意な分野があり、センスと言われる部分の差もあると思いますが、不得意な分野であっても結果を出している人や、最初は補欠だった選手が努力してレギュラーになるケースも沢山あります。今回は上達する人としない人の違いはどこにあるのかについて述べていきます。
目次
伸びない選手の特徴
視野が狭い
伸びない選手の特徴として一番に挙げられるのが視野の狭さです。“1つの事に集中する”という事はいい意味で使われる事も多いのですが、野球において(だけでなく様々なスポーツにおいて)1つの事にしか集中しない瞬間はあまり多くありません。バッターであってもピッチャーの仕草や野手のポジショニング、相手のベンチやこちらのベンチ、ランナーの仕草などあらゆる事を感じる必要があり、ただ単にピッチャーが投げたボールを打ち返しているだけではありません。
気付かない
視野が狭くなる事のデメリットをもう1つ。先程挙げたバッターの例もそうですが、上手い人がなぜ上手いのか?自分との違いはどこにあるのかを気づく事が出来ません。そこに気づく事、感じる事が上達への第一歩ですので、視野の狭さが選手の成長の妨げになるというのも理解いただけるのでは無いでしょうか。
指導者の話を聞いていない
指導者の話に対して“はい!”で乗り切っているだけの選手は意外と多く、選手にとっても指導者にとっても良く無いのが本当は意味を理解していないにも関わらず、その場を凌ぐために返事をしているというパターン。指導者の言っているのを聞いていない人というのは、ただ単に返事だけ「はい」とは言っているものの、自分では全く理解しておらずただ言われた通りに動いているだけで思考は停止。これでは競技力が向上していくはずがありません。
何となくグラウンドに立っている
自分の状態を調子の良し悪しで表現する事はよくあります。ですがその好不調の波に理由が無い選手は上達出来ません。何が良くて何が悪いのか?どのようにすれば状態が上がるのか?それらを把握し、自分自身を知らなければパフォーマンスを伸ばす事は難しくなるでしょう。
伸びる選手の特徴
視野が広く色々な事に気付く
先ほど伸びない選手の特徴で挙げましたが、伸びる選手はとにかく視野が広く色々なところにアンテナを張っています。最近ではMLBエンゼルスの大谷翔平選手がフォアボールで出塁した際、1塁に向かう途中で落ちているゴミを拾う姿がメディアで取り上げられていました。これはあくまで一例に過ぎませんが、気付くというのも1つの才能ではないかというくらい、気付く選手と気付かない選手とを比較すると明らかに成長速度が違います。
自ら学ぶ姿勢を持っている
これは最も重要と言っても過言ではない事ですが、伸びる選手の中に与えられるのを待っている選手は一人もいません。頭を使う事なくただ与えられる事だけをしっかりとやる。指示通り動く。そんな選手が成長するはずがありません。これだけ情報が溢れている時代です。限られた現役の時間をどれだけ有効活用出来るのか?本当にこの人の言っている事は正しいのか?常に自分をアップデートしようとする姿を持てる選手だけが勝ち続ける事が出来る世界になりつつあります。
行動力がある
色々な事に気付き、自ら学ぶ姿勢があったとしても最終的に必要なのはその情報を活かせるかどうかです。その為には行動する事。最終的には行動力です。その行動力の中には周りを巻き込む力も不可欠です。本当に上達したいと強く思っている選手は良い意味で図々しい。積極的という言葉もありますが、それ以上に本当に図々しいのです。でもそれを相手が嫌がらない程度に気持ちよく図々しい。自分が本当に必要であると感じた時には、なりふり構わず他人の都合を計算する事なく真剣にぶつかって来ます。その真剣な姿に周りは圧倒され、つい協力してしまう。そんな空気を持った選手達が本当に存在するのです。
まとめ
ここまで読んできた方の中には、既に自分がどちら側の選手であるかおおよそ見当がついている方もいるでしょう。
もしかすると自分が伸びない選手の特徴ばかり当てはまり、嫌になっている方もいるかもしれません。ですがこれはチャンスです。なぜならその下には伸びる選手の特徴がしっかりと書かれているから。これを信じるか信じないかはその人次第ですが、伸びる選手の特徴が全て当てはまるにも関わらず上達しない選手は見た事がありません。
いきなり自分を変える事はとても難しく、特に周囲からの印象を変えるのにはある程度の時間を要するでしょう。もし本当に自分を変えたいと願うのであれば、少しずつでも良いので日々意識して練習に取り組んでみてください。