2022.Feb
このツイートについて「骨を意識するとは?」「骨の方向ってどんな感覚?」という反響をいただきましたので、今回は球速アップに必要な骨を意識して投げるについてご紹介します。
この記事の内容
○筋肉量は増えたのに球速が伸びない
○足が速く肩も強いが球速が出ない
○リリースでボールに力が伝わっていない気がする
これらがの原因とその対処法について解説していきます。
目次
筋肉量が増えても球速が伸びない原因
力が分散している
良くある球速が伸びない原因の一つに、力の方向が合っていないという事が挙げられます。ピッチャーについて少し情報を集めた事がある人は“フォームの幅を狭くした方がいい”という言葉を聞いた事があるかもしれません。幅を狭くするとはキャッチャーから見て赤のラインの中(目安はプレートの幅の中)で投げるイメージです。
幅が広がると力が伝わらない
例えば下半身の回転不足を上半身を開いて補うようにして投げる選手の場合、この赤いラインの範囲に収まることができず、写真のように青いラインまで広がってしまいます。こうなると軸足の膝は右バッターボックス方向を向いたまま、逆に前足の膝は左バッターボックス方向に向いています。
当然ボールは左右のバッターボックスの間にあるホームベースに向かって投げるわけですから、力が分散している状態のまま手でコントロールしてしまうため筋力や体重がボールに集約されません。
関節には方向がある
幅が広がる原因は関節の方向が合わない使い方をしているからと言っても過言ではありません。
では関節の方向とはどういう事なのか?実感していただくための実験がありますので是非お試しください。
指を使った簡単な実験
例えば指の腹を使ってテーブルを下に向かって強く押してみてください。
次に指の角度を90度変えて、指の側面で同じ強さで押してみてください。
左と右、どちらが指のダメージは小さかったですか?またどちらが強く押す事が出来ましたか?
方向を間違えるとケガにつながる
ほぼ全員が左と答えるでしょう。なぜなら関節の方向を正しく使っているからです。
指のように小さく弱い部位であれば簡単に理解出来るのですが、例えば肘は10回や20回、間違った方向に使ったからといってすぐにダメージは感じません。また休養を取る事である程度は自然に修復します。
ですが現役の選手はそんなに休んでいる暇はありません。継続して使い続ける事で確実にダメージは蓄積していき、ケガをしてしまうのです。(全てのケガの原因とは言えませんが要因の一つである事は間違いありません)
伝えられる力も変わる
関節の方向を正す事でより大きな力を伝える事が出来るのは先ほどの指の話で実感できたのではないでしょうか。
例えば軸足の膝の方向や骨盤(股関節)がどちらを向いているか、どの方向に向かって力を使っているか?力を伝えたい方向に向かって使う事が出来ているか?
このように分析していくことでここで1km/h、ここで1km/h・・・という具合に球速を伸ばしていく事が出来ます。
まとめ:力の分散はこれだけではない!
今回は力の分散について紹介しましたが、実はこれだけではありません。
ある程度のレベルになると力の分散はまとまってくるのですが、もう一段階レベルを上げるためには・・・
次回の記事でご紹介します。