“感覚”や“経験”から『データ』へ!今指導の現場で起きている事

今回は現在指導の現場で起きている事、今後どうなっていくのか?についてご紹介します。

R-Ambitionでは2021年からRapsodo(pitchingのみ)という機械を導入しています。

Rapsodoはピッチャーの球速や回転数、回転軸やボールが上下左右に何センチ変化したか?など様々なデータを収集する事が出来ます。またボールの軌道もピッチャー目線・キャッチャー目線、上空からの3アングルから確認する事も出来ます。

つまり監督やコーチからアドバイスされた結果、自分が投げたボールにどのような変化が起きているのかをその場で数値化して確認する事が出来るというわけです。

アマチュアもデータを活用する時代

一昔前までは一部のプロ野球の球団が所有していたり、試合が行われるスタジアムに専用の機材が設置されているレベルの話でした。しかし近年ではダルビッシュ投手が自宅で計測しながら練習を行なっている姿をYouTubeで発信していたり、日本球界で活躍する選手の自主トレの映像にRapsodoが映っている事もよく見かけるようになりました。

またアマチュアの世界でも社会人野球や大学、高校などでデータを活用しているチームも増えてきています。

流石に個人で・・・という話はあまり多くは聞きませんが、昨年行われたドラフト会議で北海道日本ハムから1位指名を受けた天理高校の達投手も父親に直訴して購入してもらったという記事もありました。

なぜもっと広まらないのか?

2022年現在、Rapsodoは1台あたり約700,000と中々のお値段。

加えてデータを取ってもそれをどう活かすべきなのか?費用に対してそれだけの効果が得られるのか・・・などの要因が挙げられるのではないでしょうか。

また選手自身、何となくイメージは出来るけど絶対に必要かと言われれば・・・という反応があるのも事実です。

まとめ:経験よりデータの時代が来る?

経験でこうだ!と話しても選手には響かない

今までは指導者が選手として経験してきた事、指導していく中で経験してきた事を選手達に伝えていましたが、今後はその指導者の経験則だけでは納得しない選手達も増えて来るでしょう。またこれだけ情報が溢れる中で向上心の高い選手達は自分で様々な情報を入手してきます。

例えば元プロ野球選手だった○○さんのYouTubeでこう言っているのに、コーチは○○と言っている。どっちが正しいの?など絶対起こりうる話です。

指導者としては非常にやりづらい時代かもしれませんが、今後益々こういった機会は増えるでしょう。ですから指導する側も選手側も双方が様々な情報を集め続けなければならない時代になったと割り切るしかありません。

データで表せない世界は“確実に”ある

とは言え経験が物をいう場面は絶対にあります。いくらデータに基づいて素晴らしいボールを投げる事ができるようになっても、打者との駆け引きや“勝負勘”と呼ばれるものを養う事は出来ません。データに基づく理屈だけで勝敗が決するのであれば、試合をする意味がないということになりますが、蓋を開けてみれば前評判を覆すような結果は今までもこれからも沢山見られるでしょう。“試合巧者”と言われる指導者の需要が益々高まるかもしれません。

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