球速アップ・パフォーマンスアップ 何をしたらいいか分からなければこれを見ろ!

毎日グラウンドに行く前に自分のテーマを決めていますか?中高生の選手に「今の課題は何?」と質問をすると「下半身の使い方です」とか「守備です」などある程度答えてくれるのですが、このような答えをしている時点であまり深く考えていない選手だなと感じます。今回は日々の練習を無駄にしないための自分のテーマの決め方について紹介します。

先ずは目標を決める事

真剣に自分の声を聞く事

目標を設定する時重要なのが自分の声をキチンと聞く事です。一番良くないのが周りからの目を気にして少し控えめな目標を設定する事。例えば本当なら「プロ野球選手になりたい」と思っているにも関わらず自分はそんな選手ではないから・・・と「出来れば野球を続けたい」「大学でも野球が出来れば・・・」という選手もいます。ですが少し考えれば分かると思いますが、最初から目標を低く設定してしまうとより高い目標を達成する確率も低くなってしまいます

自分の限界を決めない事

世の中には本当に「俺はプロ野球選手になる」と決めて疑う事なく必死に努力している(努力したからといって報われるとは限らないのがスポーツですが)選手達がいます。それでも本当にプロ野球選手になれるのはほんの一握りです。最初から100点ではなく80点を目標にしている人と何がなんでも100点を取る!という人、どちらが良い点数を取れるイメージが持てますか?まず最初の目標設定は自分の本当の声を聞いて素直に決めましょう。

逃げられない環境を作る

周りの目を厳しくする

目標を設定したとしてもずっと継続して努力し続ける事は一般的に不可能です。私はよく努力し続けられる事こそが最大の才能と選手達に伝えるのですが、それ位継続し続ける事は難しい。でもこれは自分一人で取り組んでいる場合の話です。要するに周りに“それで目標達成出来ると思ってるの?”と言ってくれる人を沢山作れば良いだけです。それが言葉でなくても態度や雰囲気でも十分。その為にはまず自分から「俺は絶対○○する!」と宣言しましょう。

因みに以前ある大学のチームで(そのチームのカラーは青)、上(社会人野球やプロ野球)でやりたい人は靴下の色を赤に変えるという制度を採用した事があります。そうする事で「赤ソックスなのにそれでいいの?」とか「赤履いてんだからしっかりやろう!」と言う声が上がるようになりました。要するに選手達の目標や覚悟を見える化したわけです。そうする事でやはり周りからの見る目や求められるものを変える事になり、継続しやすい環境を整える事が出来ます。

“その為には”を繰返す事

最初に設定した目標はかなり大きく長期的に取り組む必要のあるもの(長期目標)だと思います。ですから次は自分に“その為には何をすべき?”を問い続ける作業をしていきます。

例えば18歳でドラフトで指名されるような選手になりたい。この目標を掲げた時点で比較対象はプロ野球選手ですから、その選手と比べて何が足りないのかをリサーチします。もちろん最初は足りないところだらけでしょう。それで良いのです。ですがそこから1歩でも近づく為には何をすべきか?を考えます。例えばなぜこんなにプロ野球選手の打球は飛ぶのかに注目して、その差を埋めるために体格差を無くそうという目標を掲げたとします。選手の身長や体重はある程度公表されているはずですから、自分との身長差は○cm体重差は○kgと分かりやすい数字の目標が出来ます。その為には○歳までには○kg(中期目標)その為には今月○kg(短期目標)、その為には今日からの食事はこれだけの量を食べてみよう。という風に、目標から逆算して中期、短期の目標を設定し、その為に今すべき事は何かを考えて行くのです。

原因を探る習慣をつけましょう

計画を立てたらそれで終わりというわけではなく、毎日しっかりと自分の変化を把握し、見直しをする必要があります。例えば先程のように体重を増やして体格差を無くそうという目標を立てたのであれば、毎日決められた時間に同じ体重計で計測し、体重の変化を記録していく必要があります。そしてきちんと計画通りに増えているのか確認して予定を下回っている場合には量を増やすという対策をする必要があるでしょう。

また自分の思い通りに計画が進んでいない原因をしっかりと突き止めていく習慣をつけましょう。例えば身体が大きくならない原因は食事なのか?睡眠なのか?食事であれば量なのか?それとも内容なのか?という具合です。そこで仮に練習の強度が強過ぎて食欲が落ちてしまい、食事が進まないという原因を見つけたとします。そしたらその原因を解消するために練習の強度を落とす事が出来るのか?出来ないのであれば食欲を増進する食べ物やサプリメントは無いか?など対策考える事につながるため、目標を達成する為に上手く行かなくなった時にその原因を探る事は必須と言えるでしょう。

まとめ

今回は今何をすべきか分かっていない選手に向けての記事でしたが、“その為には”はスポーツの場面のみならず日常生活や仕事においても非常に役立つ考え方です。目標から逆算して少しずつ細分化し、それを一つずつ潰していく事で確実に目標に向かって前進する事が可能になります。今すべき事がはっきりしない時、何から手をつけて良いか分からない時には一度“その為には”を試してみてください。

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