開きが早いあなたへ!身体が開く仕組みと改善法をしっかりと理解出来ていますか?

今回は球速が上がらない、打球の飛距離が伸びない原因となる上半身の開きの早さについて見ていきます。まず初めに身体が開いているの基準について明確にしておきます。

大前提として、最終的には身体を開かずに打つ・投げる事は不可能なので、ここで言う身体の開きが早いとは腰よりも先に肩が開く事です。そしてもう一つお伝えしておきたいのが、身体が開くのは結果であるという事。
つまり開く事自体が根本的な問題なのではなく、様々な要因が絡んで結果として開いてしまっているという事。
ここをしっかりと押さえた上で読み進めていただければと思います。

身体が開く仕組みを知ろう

開きが早くなる3つの原因

上半身の開きが早い原因は大きく3つあります。
※あくまで今回はこの3つに絞って話を進めるという事です。

体が前に突っ込む

開きを意識的に閉じようとする

上半身の力が抜けていない

この3つは意識的にこの部分だけを直そうとしても、根本的な原因が解決出来ていない為、改善しないどころか逆効果になってしまう事も良くあります。この3つを根本的な部分から見ていくことによって仕組みを理解し、解決出来るようにしていきましょう。

体が前に突っ込む

少しでも速い球を投げたい、ボールを遠くに飛ばすために体重を前にぶつけたいと思い、身体が前に突っ込んでしまう選手は少なくありません。ですが身体が前に突っ込んでしまうと、軸足の力を上手く伝える事が出来なくなる為、必然的に下半身を使ってボールを投げたり、スイングをする事が出来なくなってしまいます。その結果、上半身を無理矢理開く事でボールやバットを引き出していくしかなくなってしまいます。

ピッチャーに限らずバッターにも言える事ですが、本能的にリリースすべきポイントやミートすべきポイントは感じています。ですから頭や上半身が前に出過ぎてしまうと「もう上半身を開いて投げないと間に合わない」と身体が反応してしまうため、間に合わせるために上半身を無理に開いてボールを投げてしまうのです。

開きを意識的に閉じようとする

これは開きが早いと指導者やチームメイトからよく指摘される選手に多いです。
指摘されるので意識的に上半身を捻る事で閉じて投げようとしますが、先述した通り身体が開くのは様々な要因が絡んだ結果です。更にリリースポイントは本能的に感じているもの。間に合わないと感じればいくら閉じようとしても開きに行ってしまいます

また無理矢理閉じようとしてしまう事で上半身に余計な力みが入ってしまうのも問題です。一つの事を改善しようとして意識した結果、全てのバランスが狂ってフォームがバラバラになってしまう事はよくある話です。少しでもパフォーマンスを上げようと試行錯誤するのは悪い事ではありませんが、仕組みを理解しないままの試行錯誤は危険です。

上半身の力が抜けていない

ここまで読んでいただいた方は薄々気付いているかもしれませんが、身体が開く原因は少しでもパフォーマンスを上げたいという気持ちの部分が非常に大きいのです。
そしてその最たる例が力みです。力みを無くす事は非常に難しいのですが、力を入れなくてもボールが投げられる、力を入れなくてもボールは飛ぶという成功体験をすれば力を抜く事の怖さが無くなるでしょう。

身体の開きにどう対処すべきか

上手い人がなぜ上手いのかを理解する

プロ野球選手のピッチングやバッティングを見ていると、力感なく軽くスイングしているのに打球が飛んでいく様子やゆったりとしたフォームで投げているにも関わらず低い弾道で糸を引くようなボールが飛んで行くのが分かると思います。

これは無駄な力が抜けて身体が効率よく連動しているからです。習得する為には、先ずはどうすれば力を抜いた状態でバットのヘッドを走らせる事が出来るのか、速いボールを投げる事が出来るのかを考えながら練習する事をお勧めします。

練習する前に絶対に覚えておきたい仕組みの話

先ず意識して欲しい事は上半身を動かさない事です。

下半身で加速したものが足りないと感じてしまうから上半身で加速してしまうのです。逆に下半身の使い方が上手な選手は上半身は骨盤の上に乗っているだけ。前足の着地と共に骨盤がストップし、加えて前傾・回転となる為そこで初めて上半身が出てきます。

イメージが湧かない方は慣性の法則を想像してください。車に乗っていて急ブレーキをかけた時、乗っている人や物が前に飛び出すあの感覚です。ブレーキの役割で止めるのが前足、飛び出すのが上半身です。このイメージを持つ事が出来れば、上半身が突っ込む事がどれだけ大きなデメリットであるのかを理解出来るため上半身から突っ込む事は無くなるでしょう。

まとめ

今回ご紹介した通り、上半身の開きが早いのには根本的な原因があります。ここを改善しないまま対処療法のように試行錯誤を重ねた所で良い方向に向かう可能性はあまり高くありません。焦る気持ちも分かりますが、先ずは自分のフォームをしっかりと分析してみる事をお勧めします。

自分で見ても分からない場合は、専門家の意見を聞く必要があります。ですが最終的には自分の目を養わなければ、自分で修正する事、自分で進化する事は絶対に出来ません。仕組みを理解する事、見る目を養って間違いを修正出来るようになる事を目標に取り組んでみてください。

PAGE TOP