人は身体を動かす時、地面に力を加える事で跳ね返ってくる力=地面反力を利用しています。水中と陸上とで比較した場合、大多数が陸上の方が早く動くことが出来るはずです。
より強い地面反力を得る事がパフォーマンスを上げるためのコツになるので、難しく考えすぎず、どうすればしっかりと反発をもらう事が出来るのか?身体で感じる事を習慣にしましょう。


地面反力を活かす
歩くなどの動作をした時、重力(作用)に対して地面反力(反作用)が起こります。人の身体はこの外からの力を背骨の湾曲(生理的湾曲という)によって吸収しています。これは背骨が元々持っている機能ですが、スポーツの場面では地面反力を吸収せずに、上手く利用する事が求められます。
なぜなら自分の筋力のみを使用した場合よりも大きなエネルギーを生み出す事が出来るからです。
背骨の構造を知ろう
背骨の生理的湾曲とは
下の図は背骨を頚椎・胸椎・腰椎の3つに色分けしてあります。
画面左向きが腹側、右が背中側です。背骨は24個の骨が重なって出来ています。
重なっている骨の一つ一つが動く事で、動きの中でしなりが生まれます。
- 頸椎=前湾
- 胸椎=後弯
- 腰椎=前弯

しなりを生むためには脱力して動く事が必要なのは間違いありません。
ですが力を抜くだけでは地面反力を生かす事が出来ないのも事実。その為にはリズムやタイミング、根本的な身体の強さなども必要になるため、その中でも特に必要な腹筋の作用について解説していきます。
知っておくべき腹筋の役割
腹筋には4つの種類があり、それぞれ異なる役割を持っています。
それぞれの筋肉の違いや、鍛えることでどのような効果が期待出来るのかを知った上でトレーニングを行う事で、より明確にイメージを持つ事ができます。
例えばジャンプの動作で腹筋をイメージする人は少ないかもしれませんが、実際に腹筋を鍛える事で垂直方向のジャンプの記録が伸びるという研究結果も報告されています。
また動的な体幹トレーニングよりも、体幹の姿勢を維持するような静的なトレーニングの方がジャンプの高さを伸ばすのには効果的だという意見もあります。
【腹筋の種類とその役割】

- 腹直筋
→主に体幹を前屈させる - 外腹斜筋
→体幹を前屈・側屈・同側回旋させる - 内腹斜筋
→同側へ身体を捻る 外腹斜筋と逆の捻れになる - 腹横筋
→体幹・腰回りを安定させるコルセットの役割
スプリントトレーニングの重要性を知ろう!
紹介するYouTubeは【走りの学校】の和田賢一さんが実際に速く走るために紹介しているトレーニングの動画です。
この動画の中でも地面反力をどのように得るべきか?そしてそれに必要な筋力を鍛える方法などが詳しく解説されているのでオススメです!