【野球】走り込みが嫌いなあなたに!走る意味と走り方を解説

2021.Jun
2022.Jul

今回は野球には走り込みは必要なのか?という話です。
最近では走り込みは不要!と言い切る方もいますが、個人的には意味を持たせる事が出来れば走り込みは非常に良い練習であると考えていますが、本当に走り込みは必要ないのか?どのくらいの距離であれば効果があるのか?少し考えていきたいと思います。

それでは早速、走り込みのデメリットとメリットについて触れていきたいと思います。

走り込みのデメリット

先ずはデメリットから。走り込みが必要ないと言われる理由は以下の事が挙げられると思います。

  • 筋肉が分解されてしまう(痩せる)
  • 瞬発力が落ちる
  • 疲れる

筋肉が分解されてしまう

競技の特性上、野球選手は体が大きい方が有利なことが多くなります。ですが走り込みを行う事で筋肉が分解されてしまいます。筋肉量が落ちると発揮できるパワーが落ちてしまうためパフォーマンスが下がる原因になります。特に成長期の選手にとってこれは非常に大きな問題です。

瞬発力が落ちる

また走り込みで長距離走を多く行うと、瞬発力が低下してしまう原因にもなります。野球の動きは瞬発力が求められるものが多いため、競技力向上のためには瞬発力を高める練習が必要です。

疲れる

過度な走り込みは疲労が蓄積する原因にもなります。疲労が蓄積すると集中力が低下し、技術を習得するための練習の効率が落ちるだけでなく、ケガのリスクを高める事にもつながります。

ここまで走り込みのデメリットを挙げていきましたが、今度は走り込みのメリットを挙げていきます。

走り込みのメリット

次に私の考える走り込みのメリットを挙げていきます。

  • 心肺機能が高まる
  • 体幹と四肢の連動が上手くなる
  • 特定の状況下で動く練習になる

心肺機能が高まる

これは特にピッチャーにとって大きなメリットです。先発ピッチャーは1試合の中で100回ほど同じ動作を繰り返す事になります。繰り返し行う動作の精度が悪ければコントロールが安定しなくなってしまいます。ですが心肺機能を高める事で、体が感じる疲労を軽減する事につながります。

体幹と四肢の連動が上手くなる

走る動作は一定にリズムで左右対称に、体幹部と四肢(腕・脚)を連動させる動きです。この動きを繰り返す事でピッチングやバッティングの時に体をコントロールする力を養う事が出来ます。

特定の状況下で動く練習になる

人は緊張すると心拍数が上がります。心拍数が上がると平常時に比べ疲れやすくなりますし、体の動きが変わってしまう選手も少なくありません。フォームや四肢の連動をしっかりとイメージしながら走り込みを行う事で、呼吸が乱れた状態でも同じ動きを繰り返す練習を行う事が出来ます。昔から『ピッチャーは走ってナンボ』と言われるのも頷けます。

プロ野球選手達も走っている!

現在でも多くのプロ野球選手は走っています。

野球場にはレフト線とライト線にフェアかファールかを判定しやすくするためポールが立っていますが、このポールから外野のフェンスに沿って反対側のポールまでを走る「ポール間走(PP)」というメニューがあります。キャンプ等で練習風景を見ていればピッチャー達がこのポール間走をしているのを目にする事は多いと思います。
ただしプロ野球の場合、専門のスタッフが選手の登板間隔に合わせてメニューを組んだり、個々の体調や体の状態に合わせて本数や強度を増やしたり減らしたりする事が可能です。
ですから闇雲にただ走り込めば良いというわけではないので注意が必要です。

意味のある走り込みにするためのコツ

体幹と四肢を連動させるイメージを持つ

一番ポイントになるのは上肢と下肢の連動です。腕や脚を上手く連動させる事が出来れば、パフォーマンスの向上につながります
ピッチングであれば、投球側の腕と踏み出した足の連動、左右の腕の連動、軸足と投球側の腕の連動など、体幹部を中心に四肢が連動する事で1つのフォームを作り上げています。この四肢と体幹の連動性が無ければ、身体を鍛えてもパフォーマンスアップにつながらなくなってしまいます。

きつくなってもフォームを意識

ピッチングにもバッティングにも共通して重要なのがフォームの再現性を高める事。
これにより安定した成績を残す事が出来るようになります。繰り返し走る中で必ず息苦しくなったり疲労感も出てくると思いますが、そんな中でもフォームを崩す事なく続ける意識が大切です。

距離を伸ばしすぎない

野球は瞬発系の動きの連続で、最長でもベース一周(ランニングホームラン)の約130m以上試合で走る事は有りません。有酸素運動になる距離のランニングは血流を良くして疲労を回復する目的以外ではあまり必要ないでしょう。

まとめ

今回はランニングについてまとめてみました。現状はチームの方針で走り込みを行うチームも少なくないと思いますが、少しでも意味のあるランニングにするためには連動とリズムを意識して走る事が重要です。また長距離を走った時にはそれ以上に短距離や瞬発系のトレーニングを行い、速筋を発達させるように意識しましょう。最後にもう一度、走り込みをより意味のあるものにするために意識しておきたいコツをおさらいしておきます。

走り込みのコツ

  • 体幹と四肢を連動させるイメージを持つ
  • きつくなってもフォームを意識
  • 距離を伸ばしすぎない

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