今回はオススメの体幹トレーニングのメニューを紹介します。
コレをやればピッチャーであれば球速アップやコントロールの改善、バッターであればスイングスピードの向上につながる非常に効果的なトレーニングです。
壁を利用した体幹トレーニング
先ずは動画をご覧ください。
ポイント
目安の位置に置いてあるディスクですが、人それぞれ基準が異なるため必ず計測してから行いましょう。
また動画内の脚の動きにも注目です。よく見ると壁に対して爪先立ちのようにギリギリまで伸びているのが分かります。
目安の回数
目標は10往復×3セット 前に行く所の目安は身長×1.2(170cmであれば1.2倍の204cm)
最初から目標回数である10回を行う事は非常に難しいはずなので、数を減らしてでも形にこだわって行いましょう。
目的をしっかりと理解しましょう
このトレーニングの目的は“体の安定感を高める事“です。
例えば写真のようにピッチャーが脚を上げた時、安定感が無くグラグラした状態になってしまったらどうなるでしょうか。
多くの人がコントロールが安定しないというのは想像がつくと思います。ですが安定感を欠くという事は、球速が伸びない原因にもなるのです。
例えば水に浮いた船の上と地面に立った状態ではどちらが速い球を投げられるか想像してみてください。
こう考えると多くの人が地面の方が速い球を投げられるという事が分かるでしょう。出力を高めるためには足場が安定する事、そして体幹部が安定する事が必要なのです。
そしてコントロールを安定させるためには再現性を高める事。
再現性とは繰り返す動作の正確さや意図した通りの動きが出来ているか?という意味ですが、この再現性を高めるためには、特に骨盤を安定させる事が重要になります。
今回紹介している逆立ちのトレーニングでは、腹筋や背筋の力が抜けてしまうと腰が反って体が弓形になってしまったり、逆に背中が丸まってしまうと目標となる身長の1.2倍の所まで到達する事ができません。
腹筋だけでなく背筋の強さ、股関節の外旋など全身の筋力が要求されます。
“肩”ではなく“背中”から腕が生える
腕はどこから生えている?と質問した場合、多くの選手が肩から生えていると答えます。一般的には当たり前の質問なのですが、球速を上げるためにはこの答えでは不十分です。
トップ〜リリースにかけて体が動く際、体幹部と腕はセットで動く必要があります。
(セットというのは固定するという意味ではなく連動するという意味です)
この時肩から腕が生えている感覚の選手と、背中から腕が生えている感覚の選手では連動性に大きな差が出ます。逆立ちのトレーニングは腕と背中を連動させる事に効果的ですので、色々なバリエーションのトレーニングを行うべきでしょう。
中でもこのトレーニングは、ギリギリまで前に腕を伸ばした時に腕だけで支えようとする選手と背中とセットで支えようとする選手では大きな差が出ます。
まとめ
今回の内容は以上です。
このトレーニングは今回紹介した以上に、さまざまな効果をもたらしてくれるので先ずは目安の10往復×3セットが難なくこなせるようにしましょう。
最初は苦しいかもしれませんが、継続すればそれほど難しい事ではありませんので、チャレンジして下さい。